会社を選ぶ機会が増える世の中に、贈る

2012.01.07

会社を選ぶための考え方や基準を網羅的に示した本は、ありそうでなかった。終身。雇用が前提で格差も少なかった戦後体制下では、あまり必要とされなかったのかもしれない。だがこの10年で、「転職はあたりまえ」の脱・戦後社会に変化している。私の大学時代のゼミとサークルの同期をみても、社会人10年目までで、8人が転職した。なかには5社を渡り歩いた者もいる。残り3人のうちの2人もM&Aで資本と所属企業名がかわった。

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会社を選ぶ機会は確実に増えているのに、必要な情報は不足したままだ。マスコミでは金銭面での格差をあおる特集ばかりが目立つ。数字でわかりやすいからだろうが、生活面にも、わかりにくくとも重要な視点があり、それらについては相場観すらつかみにくい。今後、会社選びの機会は、ますます増える。2006年、安倍政権は「再チャレンジ」をキーワードに発足した。その本質はニートやフリーター対策ではない。再チャレンジの本当の意味は「チャレンジされる側」、つまり正社員の既得権が奪われるということだ。本当のことをいってしまうと選挙で勝てないから今は黙っているのか、そもそもかけ声だけで本質に切りこむつもりがないのかは、まだわからない。だが、正社員になれば一生安泰だった時代が過去のものとなりつつあること、そして、そのほうが健全であることは間違いない。





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